会話形式で楽しく学ぶ税務基礎講座
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文書作成日:2020/04/10



 新型コロナウイルスの影響で業績悪化。事前確定届出給与として届出書に記載した金額を支払わないことによる注意点は?


出演:  ・・・M社 経理部部長   ・・・顧問税理士



― M社 ―

M社経理部古門部長が顧問税理士へ、電話をかけています。




 ああ、先生。突然の電話で申し訳ないです。




 それは問題ありませんが、どうされましたか?




 新型コロナウイルスの影響で、弊社の業績が悪化してきています。そこで、毎月の役員給与以外に年2回支給している役員給与について、社長のみ減額した場合と支給対象役員全員減額した場合の資金繰り表作成の指示を受けて、今作成しているのですが…。




 いつの支給分ですか?




 とりあえず、7月に予定している分になります。




 それですと、すでに「事前確定届出給与」の届出書を提出している部分になりますね。
 確かその届出書には、昨年12月と今年7月の2回分の支給が記載されていて、昨年12月分は届出書通りに支給していましたね。




 そうです。
 今回相談したいことは、まさにそのことでして。




 はい。




 もし社長のみ減額したとしたら、届出書に記載している他の役員分も含めた全員分の否認、つまり全額損金不算入となってしまうのでしょうか?




 そのようなことはありません。
 届出書単位ではなく、人単位でお考えいただければ結構ですよ。




 そうですか。
 ではもし、7月の社長分を減額したとしたら、社長に支給した12月分はどうなりますか?
 弊社は3月決算ですから、昨年12月分は7月から見たら、前年度になります。すでに申告しているわけですが、12月分を否認する修正申告をしなければならないのでしょうか?




 そのようなことはありません。
 御社のように、前年度に該当する分は届出書通りに支給されている場合で、進行年度でその通りでない支給となったときには、その前年度の課税所得には影響させなくても差し支えありません。
 つまり、前年度分は損金となり、進行年度分が損金不算入となる、という取扱いですね。




 そうですか。




 そもそも、今回予定されている7月支給分の減額について、業績悪化が原因であれば、減額決議日から1か月を経過する日、あるいは支給日の前日のいずれか早い日までに変更の届出をすることで、進行年度分も損金となります。




 そうでしたね。




 ただし、役員給与の減額については、経営状況が著しく悪化したことなど、“業績悪化改定事由”に該当する必要があります。
 たとえば、一時的な資金繰りの都合や、単に業績目標値に達しない、あるいは利益調整などの理由で行う給与の減額は、“業績悪化改定事由”に該当しませんので、ご注意ください。




 それでは、まずは資金繰り表を作成し、それを基に変更届出の件も含めて社長と話をします。
 また相談させていただきますので、その節はよろしくお願いします。




 承知いたしました。


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